雨が街にやって来た
2009.02.25
雨がザーザー降る日。
湿気と人が仲良く列車に揺られながら次の駅へと向かう。
色とりどりの傘はダラダラと額から流れる汗のような雨粒で光る。
コートや靴にも雨粒がくっついている。
晴れの日には雨粒の代わりに花粉がくっついてるんだろう。
前に立つ女性は背中がびしょ濡れなのは気にならないが、
前髪の角度は気になる様子で何度も何度も窓ガラスで確認する。
僕は僕で列車に乗る時にウッドベースを持って立つ位置を気にしてる。
もし急に満員になっても体で覆って守るためだ。
ドア付近にいたら乗客の出入りも気になる。
列車が一つの駅を移動する3分間の間に人はそれぞれに何か気にしている。
同じ時間に同じ場所にいても違うことを考えている人々を見て、
『あぁ、同じようでもそれぞれが違う人生を歩んでるんだな』
『小さなことこそ、それぞれ自分で選んでいることが分かれてくるんだな』。
そう感じた。
電車を降りると雨はこの街から去った後だった。

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