なるほど...。大人だねぇ
2008.04.26
『もし こどもと大人の境界線があるのなら
僕は何の日の何時に大人となったのか...
このまま大人になりたかったのに』
と僕が言うと
『キミはまだ大人にはなってないんじゃないかな...。
結婚をする前に自分の家族の代表として
お嫁さん側の家族と一つ一つ決めていくんだけど、
そこで初めて家族の代表が親父でなく自分になる。
家族の心配事や問題を自分とお嫁さんで
一つ一つ解決していかなくてはならない。
誰もやってはくれないからね。
その時、親が僕にあれやこれやと言うだけで
こどものように決定権がないことに気づく。
自分だけの人生の決定権を持つ頃は
まだ大人になることの実感がなかっただろ?
家族の決定権を持つ時...その時は実感するよ。
それが大人になる瞬間だと思うよ』
と友人。
『なるほど...。大人だねぇ』

空になった頭ん中
2008.04.19
ザーザーと雨が降り続いて2日目。
真っ白で顔色の悪い空の2日目。
もしや、あなたも花粉症ですか?
昨日から降っているのは、花粉が飛び交うのを防ぐためですか?
洗い立てのマスク貸しましょうか?
散々降った雨も午後には止み、
明日は晴れるかなと見上げてると黒い物体が目の前を飛んでいく。
飛行船だぁ...。
いつの時代も空は空っぽ。
中身がない。
海は手で触れれるのに、空はどんなに近づいても触れれない。
空っぽ。
どうやって空を掴むのか...。
なんか夢を掴むのに似てるな。
近づいても近づいてもまた次の夢が見えてくる。
たぶん空に憧れて飛行船を作った人も感じただろうな。
近づいても近づいても空が続いていく。
だから夢が見れるんだよね。
空っぽだから夢が見れる。
子供ん時は頭ん中がもっと空っぽだったもんね。
雨が止んだ初日。
少し空になった頭ん中。
家の窓から見える木に一枚、また一枚と葉が付き始めた。
夢のように終わりのない空の下で、
一つ一つと地道に成長する努力の木の葉が雨露で輝いているのをみて、
空っぽの頭に努力しようって思えた雨上がりでした。

母からのメール
2008.04.17
入学式も終わり、勢い良くスタートを切った新入生が
友達を初めて家に呼んでみる時期になりました。
僕は朝の暖かさに見事に騙され、
Tシャツ一枚で朝から出かけて夕方に後悔した日。
母からメールが来ていた。
『道後温泉に着きました。今ぼっちゃん列車に乗っています』
滋賀県に住む僕の両親。
300m先まで田んぼに囲まれた家。
家の近くにはこれと言って何もなく、あえていえば
軽トラックと新幹線が20分に一度くらい近くを通り過ぎ、あとは静かな町。
小さいころから割と旅好きな両親に連れられてあちこち出かけた。
でも中学生で部活に入り、
高校生でバイトを始め、
大学生で下宿したまま、
カットマンで大阪に住み着いたので
両親と旅行に行くこともなくなった。
3、4年前に一度松山でライブしてカットマンで道後温泉に行った。
いくつもの種類の湯船があるわけでもなく、
大きいわけでもないが、千と千尋の神隠しのように
神が浸かりに来るような神聖な雰囲気、
高く積み上げられた木桶が印象的で深い歴史を肌で感じたのを
湯煙程度にふんわり思い出した。
というわけで今、特急『しおかぜ19号』に乗って松山に向かっている。
両親と15年ぶりくらいに旅するため松山に向かっている。
今日カットマン練習が終わってそのまま列車に乗り込んだのだが、
やはりTシャツ一枚は季節を先取りし過ぎたなぁ...。
寒っ、道後温泉入ろーっと。
ところで道後温泉って何時まで開いてるの?

テレビ見るよりジョギング
2008.04.15
愛知県三河湾での野外フェス『Rock on the Rock』
今回は朝一番に出番があるので前の日から行ってゆっくりすることにした。
ステージや会場を組み立て段階から見るのは新鮮で
本番を明日に控えてスタッフの方々がバタバタと行き交う。
その横でキャッチボールするコミーとウリョンのグラブがパシパシと響き合う。
そんな中一人、すべてを見下ろすようにステージ裏にそびえ立つ絶壁。
花見の席取りのように何日も前からその場所を確保して
ここからは動きませんと無言で威圧してくる。
絶壁さんもこのフェスを楽しみにしてたんだろう。
時間もまだ早かったのでちょっと街をジョギングすることにした。
初めて来た土地、知らない場所は実際に足や手で触れてみるまでは
『こんな街だろう』と自分の想像で組み立てられるテレビの中の画像と一緒。
それが一歩一歩進むたびに街の個性で塗り替えられていく瞬間が好きだ。
夏にはまだ早いこの季節に油断した人の気配のないビーチと
旅館を駆け抜けて、山を一つ超えたところに港町があった。
1、2、3と番号のついた団地。
庭先にピンクのビニール手袋がwelcomeと手招きするように干され、
こいのぼりが潮風をスイスイ泳ぐ。
その横を鷹とカラス、奥にはカモメが飛んでいる。
カモメの飛ぶ真下では引き上げた魚を板でできたケースに分けている
長靴をはいたオジサンとピンクのビニール手袋をしたオバサンが港で作業していた。
思ったよりも港は風が強く、思ったよりもカモメは大きかった。
僕が生まれた街にたまたま海がなく、たまたま親父が漁師じゃなかった。
もしこの街に生まれていたら自分は漁師になっていたのか...。
それとも音楽をするために大阪の街へと飛び出していたのか...。
うーん...。とにかく思ったよりもカモメは怖い。
走るのにも疲れてテクテクと駅に向かって歩き出した。
大きなバッグを2つも肩から下げて前から歩いてくる一人の中学生。
その後ろから背中を押すため顔を真っ赤にして手伝う夕日。
そういえば...僕もウッドベースを担いで歩く帰り道、
雨の日はなぜかいつもより重い気がしてた。
晴れた日はコイツが世界中のみんなの背中を押してたんだ。
今のうちに僕もホテルへ帰った方が良さそうだな。
次の日の12時にステージでライブした。
やっぱり野外はいいね。
今年の夏もいろんな野外フェスに出てみたいな。


心の筆
2008.04.08
pm11:38
寝るには早いなぁ。
お風呂に入った後だったが、体がムズムズして部屋を飛び出した。
アキレス腱を伸ばして、屈伸、伸ばして、屈伸、一回ジャンプ。
ジョギング前の儀式を終えてゆっくり走り出した。
タンッ、タンッ。
静かな街を足でノックしながら走る。
向こうからギコギコと近づいては暗闇へと消えてゆく自転車。
この時間になると通行人は数えるほどだ。
街灯が陸上のハードルのように均等に並べられ
一つ一つ超えていくごとに桜の木から花びらが舞う。
まるで陸上競技場に飛び交う歓声のように。
この季節はどんな暗い夜の街角にでも桜の歓声が飛び交い、
なぜか励まされている気分になる。
花見とは花を見る、酒を飲む、楽しむ以外に
『励まされる』があるんじゃないかな...。
『一年頑張ればこんなに綺麗なものが身に付きますよ。
こんなに頑張ったものをあなたたちの前で散らせますよ。
僕たちはただ一言綺麗だと言われるためにまた一年頑張れますよ。』
とでも言うように潔く散る。
こんな命がけの一言を花びらの一枚一枚に込めて落とす桜を見て、
自分も頑張ろうと思える。
後日近所に住む韻シストのMCサッコンくんに誘われ花見に行った。
半分くらい散ってしまっていた桜だったが
屈託のない綺麗さで尚も応援し続ける木に
『ありがとう。お疲れ様。また来年もよろしくお願いします』
と年賀状のように心の筆で綴ったのでした。


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